荘介✕信乃 人様にプレゼントしたもの。
荘介が風呂を終えて出てくると、信乃がベッドに座っている。
眠い時は先に寝てしまうのに……。
「信乃、どうしたんです?」
「……別に」
信乃は何やら顔を膨らませていて、機嫌が悪い。
だけど、こうして自分の近くにいて、座っているのは何かのサインだ。
先に寝ない辺り、何かを訴えている。
そしてそれは自分に関することで。
それなれば、このままにはしておけない。
荘介は信乃の隣に座って、その顔を見つめた。
「何を怒ってるんです?」
「…………」
「信乃?」
信乃は言いたくないのか、膝を抱えて俯いている。
だが、荘介も引く訳にはいかない。
膝を抱え込む信乃を、そのままで抱きしめていた。
「信乃……。俺に何か至らないことがあるんなら、ちゃんと言って欲しいです」
「……」
「信乃」
静かに名前を呼べば、かすかに反応を見せる。
「……た」
「え?」
「……今日、荘介……女の人といただろ」
「………………そうでしたっけ?」
「いたじゃん!!綺麗な女の人と」
信乃は顔を上げると、その顔は怒っていた。
そんなこともあったと、荘介は片隅にあった記憶を引っぱり出す。
「あれはたまたま道を聞かれただけですよ?」
「……」
本当に何でもないのに。
他人といても、全く記憶に残らない……。
表面的に繕っているだけで、大した感情も抱かないのに……。
信乃以外には……。
「……信乃」
「…………」
「俺が好きなのは……信乃だけってわかっているでしょう?」
「……わかってても嫌なんだよ」
「信乃?」
信乃はポロポロと泣き出す。
それは感情の一つ一つを吐き出していくようだった。
「荘介は俺の……だから……」
「…………」
信乃はわかっていない。
自分は信乃しか見ていないのに……。
信乃だけなのに……。
信乃が自分を想って泣く姿に、これ以上とない嬉しさを感じているなんて……。
信乃は知らない。
嫉妬する信乃は、自分にとって心地良くて。
もっと信乃に縛り付けて欲しくなる。
そんな風に思っているなんて……信乃は知らない。
「信乃」
「そ……ふっ……」
信乃の涙を拭って、その唇を味わう。
たどたどしくも自分を受け入れる信乃は、とても愛しい。
「ん………っ」
その甘い唇に酔いしれながら、信乃へと気持ちを伝えていた。
「落ち着きました?」
「……な、何かごめん」
事を終えると、信乃は顔を赤らめていて、いつもの調子に戻ったようだった。
「今……何か飲み物を持ってきますね」
「荘介っ」
ベッドから離れようとする荘介に、信乃はベッドで横になったまま呼び止める。
「信乃?」
「荘……好きだ……よ」
「っ……俺もです、信乃」
「……へへっ」
眩しいような顔で笑う、信乃。
これだから……君にはかなわない。
~fin~
同人活動も行っています。