乙女ゲーム・八犬伝などの二次創作のごった煮ブログです。
ED後。千尋の視線の先には…。
「何だよ、千尋」
「え?」
「気がついてないと思ったのか?何か言いたげでこっち見てただろう?」
アシュヴィンの背中から、先程から視線が刺さっていた。
それの相手は千尋。
千尋は何も言わずにただ見ている。
アシュヴィンは当然それに気づいていた。
「いや、大したことないんだけど」
「けど?」
「アシュヴィンって髪長いなって」
「は?」
千尋の突然の言葉に、アシュヴィンは呆然となる。
「何かさ。改めてみると結構長いよね」
「そうか?そんなの今まで気にしたこともない」
「そうなの?」
「男と女じゃ違うんじゃないのか?」
「そういうものなのかな……」
「それに……」
アシュヴィンは千尋の頭を撫でた。
「?」
「お前はあの時、自分で切ったしな」
千尋は襲われた時に、断ち切るために自分の手で髪を切った。
「あれは、あの方法しか浮かばなかったんだもん」
「女は髪を切るだけでも、結構重要だろ」
「そうだけど……、アシュヴィンは髪の長い人の方がいいの?」
そう言って、千尋は落ち込む。
今の自分の髪は肩にすら届かないほど短い。
そんな千尋にアシュヴィンは笑う。
「いや。千尋だったらどっちでもいいけどな。ただ……」
「ただ?」
「俺が見てみたかっただけだ」
アシュヴィンの言葉に千尋は首を傾げる。
「お前の髪が長い時なんて、俺は殆ど見てないからな」
「アシュヴィン………」
「長い髪のお前もさぞ、綺麗なんだろうなと思っただけだ」
「………」
「そこで照れるなよ」
「だって……アシュヴィンが…」
アシュヴィンの言葉で、千尋は気恥ずかしかった。
「でも、大丈夫だよ」
「千尋?」
「これからずっと一緒にいるんだから!!すぐに髪も伸びて、アシュヴィンに見せれるよ」
「………そうだな」
千尋の言葉に、アシュヴィンは嬉しくなるばかりだった。
髪の事よりも、ずっと一緒にいると言った千尋。
その一言がアシュヴィンにとって、嬉しい事だと千尋は気づいてないだろう。
「これからもずっとな」
「うん」
アシュヴィンはふと何かに気づく。
「でもそうしたら、他の男もお前に見惚れそうだな」
「もー、そんな訳ないでしょーー」
「お前はもう少し自覚しろ」
「?」
千尋はアシュヴィンに頭を小突かれたが、千尋は怪訝な表情のままだった。
~fin~
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文月まこと
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女性
自己紹介:
乙女ゲーム・八犬伝中心に創作しています。萌えのままに更新したり叫んでいます。
同人活動も行っています。
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