乙女ゲーム・八犬伝などの二次創作のごった煮ブログです。
今年も荘介と蒼の誕生日というこで。蒼&荘介 誕生日おめでとうーーーー。
14巻発売もおめでとうございます。
14巻発売もおめでとうございます。
荘介×信乃
今日も、その日が訪れる。
時計が0時に回ったのを確認して、信乃はベッドにいる荘介の隣に座る。
「……」
「どうしました?信乃」
「誕生日おめでとう、荘」
満面の笑みで言う信乃を微笑ましく思い、荘介はふと日付を確認した。
「……ああ、もうそんな日ですか」
信乃に言われて、荘介は今初めて気づいたような顔をしていた。
「お前……自分の誕生日だぞ、もっと……こう何か……ないのかよ」
「はい……特には」
「お前っっ」
荘介の言葉に信乃は呆れている。
けど、本当のことだ。
目の前の信乃や浜路の誕生日ならともかく、自分の誕生日には特に固執はしていない。
「やっぱり、俺がこうして毎年思い出させないとダメだな」
「……そうですか」
相変わらず、偉そうで自己中心的。
でも、それが心地良い自分もいる。
「それじゃ、お願いしますね」
「おう」
信乃は知らない。
こうして、未来の約束が当たり前のように出来ることが嬉しい。
君が……傍にいてくれることが確定していることが嬉しい。
それに……。
俺の誕生日をこうして……自分のことのように祝ってくれることが何よりも嬉しい。
君は……知らないだろうけど。
「今日はご馳走なっ」
「俺の誕生日なのに……俺が作るんですね……」
「もちろんっ」
蒼×信乃
「蒼」
「あれ、信乃?」
唐突に、前触れもなく……それは来た。
密かに身を隠している家に、急に信乃が訪れた。
「信乃から来るなんて珍しいね」
「そうか?」
「俺に会いに来てくれた?」
「……鍋食べに来た」
「そう。どーぞ」
信乃の訪問は驚いたが、来てくれるのは嬉しいので素直に招き入れる。
(いつもなら、絶対来ないのに……珍しいこともあるもんだ)
いつもは、蒼が信乃を連れ込むことのほうが多い。
いくら誘っても信乃が自主的に来ることなんてなかったのに……。
「はい、紺の作った鍋」
「お、うっまそーー」
紺の作った鍋を前にして、すぐに信乃は食べ始める。
その食べっぷりは思わず見惚れるほどだ。
「今日は一体どうしたの?」
「べ……別に、たまたまだ」
「ふーん、俺は嬉しいけど」
(義の玉狙いか?)
理由はともかく、信乃がこうして会いに来てくれたのは嬉しい。
さあ、今日はどうやって信乃を口説いてここに引きとめようか。
信乃が食べている傍らで、そんなことを考える。
「ふーー食べた食べた」
信乃はあっという間に平らげて、満足そうにしていた。
「よし、帰るか」
「え、もう?」
この後、何か仕掛けてくると思ったが、信乃は立ち上がって帰る支度をしていた。
「ちょ……本当に紺の鍋を食べに来ただけ?もう少し居てよ、信乃」
「断る」
信乃はきっぱりと告げて、すぐに玄関へと向かった。
追いかけて、この腕に閉じ込めようか。
それとも押し倒す?
そんなことを考えている時だった。
「――蒼」
「何?信乃」
「た、誕生日おめでとう」
「は?」
「そ、それだけだからっ」
勢い良くドアの閉まる音がして、蒼はその場に固まったままだった。
「は……ははっ」
信乃の目的はこれか。
義の玉ではなく、このことを言うために来たのか……。
そう思うと……自然と口が緩んでしまう。
「やっぱり……信乃には敵わないな」
引き止めるには失敗したが、今日はそれでいい気がした。
これ以上にないくらい……満ち足りているから……。
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プロフィール
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文月まこと
性別:
女性
自己紹介:
乙女ゲーム・八犬伝中心に創作しています。萌えのままに更新したり叫んでいます。
同人活動も行っています。
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