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乙女ゲーム・八犬伝などの二次創作のごった煮ブログです。
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月刊少女野崎くんで、のざちよ。






――最近、一緒にいることに慣れてきて、その先から進めない気がする。

 

【友達】

【同級生】

【漫画家とアシスタント】


今の、私と彼の関係はこんな感じだ。

(違うっっ、私が求めてるのはこれじゃないっっ)

本当は彼女になりたいのにっ。

もっと彼の視界に入りたいのにっ。

そう思うのに、まだまだ気持ちは伝わらない。


――野崎くんには。


(もっとちゃんとアピールしないとダメだっ)

 

部活のない放課後。

いつものように野崎の家に行く。

それはもちろん、漫画の手伝いで。

「いつも悪いな」

「ううん、大丈夫だよ」

初めは複雑だったけど、慣れると楽しい。

一応、野崎と一緒にいられる時間なので、心が弾む。

(野崎くんは私の事……どう思ってるんだろう?)

友達?アシスタント?

全く伝わってないのかと思うと、それも寂しい。

「佐倉、前よりも作業が早くなったんじゃないか?」

「え?そうかな?」

「ああ。作業も的確だし、上手くなってる」

「……」

野崎は原稿を行いながらも、千代の作業も見ていたようだ。

見ていないようで、細かなところまで見ている。

普段は全く鈍くて伝わらないけど、合間に見せる優しいところが……やっぱり好きだ、。

(やっぱり、もう一度きちんと伝えたほうがいいよね……よしっ)

「のざ……っ」

「佐倉がいてくれて……助かってる。ありがとう」

「っ!!!」

野崎から不意に言われた言葉に、一瞬で千代は固まった。

おかげで、言おうと決めていた言葉はどこかに吹っ飛んでしまった。

「…………」

「佐倉?」

「ううっ、何か悔しい」

「どうした?」

「何でもないっっ」

結局は彼によって、転がされてしまう。


今日もまた、千代は負けた気分だった。

 


fin

 

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プロフィール
HN:
文月まこと
性別:
女性
自己紹介:
乙女ゲーム・八犬伝中心に創作しています。萌えのままに更新したり叫んでいます。
同人活動も行っています。
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