もうすぐ発売ということでフライング妄想です。B’sLOGを読んでの勢いのまま妄想です。
きっと発売されたら、矛盾点出てくると思います
月下丸✕槐
月下丸――彼は過保護すぎる。
そう思ったのは一度や二度ではない。
護衛役だから――と彼はいつも譲らない。
「どうしてこうなったのかな?」
槐は思わずため息が漏れてしまう。
こっそりと修行をしていたはずなのに、今日も月下丸に見つかってしまった。
気がつけば子供の頃から、彼はその役目を負っていた。
いついかなる時も傍にいて、仕えてくれている。
時には過保護なほど――。
「月下丸。ずっと私についてなくてもいいですよ」
「何を仰ってますか。護衛役としてずっと傍にいるのは当然――。俺のことはお気になさらず」
「で、でもっ。それじゃ……月下丸の自由な時間はないじゃないですかっ」
「俺のことは心配なさらずとも。今までもこれからも……貴女の傍にいますから」
「これからもこのまま……?」
「はい」
迷いのない月下丸の言葉。
忍びとして役目に忠実なのもわかっている。
だけど……それでは……。
「槐様?」
「今日はもう修行を終わりにして休みます。月下丸も休んでください」
「では部屋まで……」
「もうすぐそこなので……大丈夫ですから……っ」
槐は月下丸を見ずに、そのまま屋敷へと入っていく。
「槐様!」
遠くで声がしたが……槐は構わなかった。
そして……そのまま自室へとこもる。
「ずっと私に縛られてるみたい……」
いつか一人前の忍びになれば……彼とは対等になれる。
そう思っていたのに……。
月下丸は護衛役として……ずっと傍にいることを望んでいた。
役目が解かれないかぎり……ずっと槐についていないといけない。
それでは対等になんて……なれるはずがない。
「……っ」
傍にいるはずなのに……月下丸との距離が一番遠い気がした。
同人活動も行っています。