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乙女ゲーム・八犬伝などの二次創作のごった煮ブログです。
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前の話の続き。

隼ツグ 隼人視点





「本……ありがとう。それじゃ……」

「おい?」

図書館でツグミの背より高い位置にある本を、代わりに取っただけ。
それが怒らせる原因とも思えない。
早々に自分の元から立ち去る彼女の姿に驚き、それが一歩遅れた。
結果的には意味も分からぬままに彼女の背中を見つめることになってしまった。
「何だ……?アイツ……」
最近、彼女の様子がおかしい。
仕事でも平静を装っているが、視線をあまり合わそうとしない。
分かりやすすぎる彼女だから、余計にそれが際立った。
どこか不安定で……持て余しているような……。
「どうしたものか」
問い詰めるのは簡単だが、あまり追いつめても意固地になるようにも思える。
だが、好きな女に避けられているのは耐え難いものもあるのは事実で……。
元々、我慢できる性格ではない。
「少し……強引に聞くか」
聞き出す理由など何でもいい。
仕事に支障が出るから――とでも言えば、きっと彼女は話してくれるはず……
彼女との間に溝など作りたくない。
「あーくそ」
こんなにも自分の頭の中身は【久世ツグミ】のことでいっぱいだというのに……彼女はどう思っているのだろう?
少しは気にしてくれているだろうか……?それとも……?

圧倒的な想いの差の前に挫けそうになるが、やはり諦めたくない。
諦めるほど……彼女への想いは軽いものではないのだ。

「行くか……」
図書館が閉館してツグミが出てくるのを待つか……それともアパートで待つか……。
隼人は思い巡らせながら、ツグミと話をするための作戦を考えていた。
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プロフィール
HN:
文月まこと
性別:
女性
自己紹介:
乙女ゲーム・八犬伝中心に創作しています。萌えのままに更新したり叫んでいます。
同人活動も行っています。
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