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乙女ゲーム・八犬伝などの二次創作のごった煮ブログです。
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ツグミ←隼人。

ツグミちゃんには他に好きな人がいるので報われません。



いつだって、間に合わない。
「隼人、どうしたの?」
「いや……何でもない」
玄関で声をかけてきたのは、久世だ。
それはそうだろうな……こんなところで立ち尽くしてるんだから……。
「何か難しい顔をしてるけど……大丈夫?」
見ていないようでよく見てる。
そんな彼女に感心しながら、俺は笑って誤魔化した。
「毎日の久世君の働きぶりに感心していたところですよ」
「何それ……もうっ」
真面目に心配してるのに……っと、久世は怒ってるようだった。
そんな表情を見ながら、今日も自分の中で想いが降り積もっていく。
「なぁ……久世」
「え?」
「……俺は……お前が……」
「隼人……?」
俺は……いったい何を言うつもりなんだ?
今更……この想いを告げたところで……もう遅いのに……。
「……何でもない。今日は非番だろ?待ち合わせしてるんじゃないのか?」
「あ……うんっ。行かなきゃっ」
そう頷く久世は幸せそうで……いつもよりもめかしこんでいるのがよくわかる。
――相手は……俺じゃないけれど。

「隼人、気をつけてねっ」
「――ああ。久世もな」

見送る背中に手を伸ばしそうになるのを必死でこらえる。

もう……遅い。

彼女はもう……別の男のもの。

今はただ……見えなくなったその背中を見つめ続けるだけ。
いつかきっと……この想いに折り合いをつけるから……今はまだ許してほしい。

君を想うことを――――。
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プロフィール
HN:
文月まこと
性別:
女性
自己紹介:
乙女ゲーム・八犬伝中心に創作しています。萌えのままに更新したり叫んでいます。
同人活動も行っています。
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