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乙女ゲーム・八犬伝などの二次創作のごった煮ブログです。
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尾崎隼人×久世ツグミ









――俺はずるい男だ。
「は……隼人っ!」
「何?どうした?」
「ちょ……その離して」
「やだ」
「やだ……って……」
俺の言葉にツグミは呆然としている。
彼女の抵抗をもろともせず、俺はツグミを腕の中に閉じ込めたままだ。
この恋人はすぐに離れたがる。
恥ずかしがっているのだとわかる……わかるが。
もう少しこの時間が終わるのを惜しんでくれてもいいのに……と意地悪をしたくなるから仕方がない。
恋人の朝の時間を早々に終わらせたくないと思っているのは俺だけなのか……と。
ベッドでの攻防戦は毎回のことだった。
「も……そろそろ起きないと」
「んー」
「隼人……」
尚もツグミは俺を責めているが、俺を押し抜けようとする彼女の力はないに等しい。
それは……彼女がほとんど力を入れていないからだ。
本気で抜け出そうとしていないのに甘え、俺は軽く彼女を抱き込む。
「まだ……起きたくない。ぎりぎりまで……この腕の中にいて」
「隼人……」
「それとも一緒にいたいと思っているのは……俺だけ?」
「そんな言い方……ずるい」
「ずるくて結構。どう思ってる?」
「そんなの……私だって……」
その先は言葉にならず、ツグミの中に消えていく。
本当はわかっている。
ツグミも同じように惜しんでくれていることを。
でも、真面目な彼女は自分の役割を決して放り出さない。
確かに……俺はずるい。
彼女から求めてほしいから……わざと意地悪をする。
「私だって……何?」
「っ」
「言わないと……離さない」
「はや……っ」
彼女の訴えが聴こえるが、それに構わず何度もその胸元に華を散らしていく。
昨日つけたものもと合わせて……数が増えているのがわかる。
「……っ」
甘い声が耳に届くと……俺は歯止めがきかなくなっていく。
彼女にへの意地悪なはずなのに……いつの間にか夢中になるのは俺だった。

けれど……それも仕方がない。

今日も彼女が愛しいのだから……。
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プロフィール
HN:
文月まこと
性別:
女性
自己紹介:
乙女ゲーム・八犬伝中心に創作しています。萌えのままに更新したり叫んでいます。
同人活動も行っています。
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