乙女ゲーム・八犬伝などの二次創作のごった煮ブログです。
今回は頂いたリクで 現信になりました。いや…現信より現→信が正しいです。
――とある料理屋で。
「さあ、信乃。好きなものを食べていいからな」
「おう」
現八の言葉通り、信乃は大量の注文をしていた。
すぐに料理が運ばれて、信乃は食べ始める。
「沢山食べろよ、信乃」
「……………」
(……何で現八は……)
食べる信乃をよそに、現八はにこにこと笑っているだけだった。
店から出た帰り道、信乃は思わず足を止めた。
「現八」
「何だ、信乃?」
「何でお前は……俺に構うんだ?俺にどうして欲しいわけ?」
ずっと疑問だった。
何故……現八は自分に構うのだろう。
好いてくれているのはわかっても、現八はそれ以上の無理強いは絶対にしない。
「俺はお前に返せるものは……何もない」
これでは何の期待もするなということと同じ――。
そう告げるのは、残酷だろうか。
そう告げた信乃に、現八は笑っていた。
「別に報われたいから……やっているわけじゃないさ」
「だったら何で?」
「信乃が好きだから」
「!!」
「相手を想うからこそ……好きな相手に見返りなんて求めない。その分、好きにするだけだ」
「お前……変わってる」
「よく言われる」
この想いが交わるかなんて、神様にだってわからない。
だから……一方的に想うくらいなら、許されるだろう?
「……………現八」
「ん?」
「たまにだったら、食事に付き合ってもいい……お前の奢りだけど」
「それで……十分だよ」
この想いがどうなるかなんてわからない。
でも……。
信乃が隣にいるだけで、現八は満たされていた。
~fin~
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文月まこと
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乙女ゲーム・八犬伝中心に創作しています。萌えのままに更新したり叫んでいます。
同人活動も行っています。
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