乙女ゲーム・八犬伝などの二次創作のごった煮ブログです。
蒼✕信乃
――ふと、目が覚める。
暗くてよく見えない。
自分の周りにあるのは……闇でしかない。
「起きた?信乃」
「…………蒼」
暗闇の中で現れたのは……蒼だった。
「俺……?」
「覚えてない?さっきまでのこと」
「……っ」
蒼に指摘されて、指で直接肌が触れる。
それだけで……先程までの事を思い出した。
ここは街の外れにある廃屋で……自分は蒼と……。
「疲れてるなら、もう少し寝ててもいいんだよ」
「……帰る」
「そう、残念」
信乃が身体を起こしても、蒼はジッとその様子を見つめるだけだった。
信乃は散らばった服を着て、素肌を隠した。
その事にホッとしたのは自分だった。
艶かしい跡が隠れたから……。
「信乃……可愛かったよ」
「馬鹿か、お前は……こんなことしても何にもならない……」
荘介には秘密で……こんなこと許されない行為だ。
「それでも……」
「っ!!」
蒼は信乃の後ろから抱きしめてきて、耳へとキスをする。
「信乃は俺を拒めない。優しいからね」
「やめっ……」
「優しいから……、俺が信乃を抱いても信乃は受け入れてくれる。何度でもね」
「やめろ!!!」
信乃は指摘されてくなくて……蒼の手を振り払った。
蒼の言う通り……拒めなかった。
その身で受け入れてしまった……。
その現実が……辛い。
信乃が玄関の扉を開こうとした……その時。
「信乃、明日もここで待ってるよ」
「……っ」
その言葉を聞いて、信乃は何も言えずに扉を開いた。
外は暗く……光は見えないまま、信乃は歩き出すしかなかった。
~fin~
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プロフィール
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文月まこと
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女性
自己紹介:
乙女ゲーム・八犬伝中心に創作しています。萌えのままに更新したり叫んでいます。
同人活動も行っています。
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