学パロ八犬伝６。

気がつけばもう学パロも６ですっ。今回は前回の続きで、荘介と信乃です。

和やかな昼食の時間。

荘介はふとあることを思い出す。

「そういえば……信乃」

「ん？」

「帰りに里見さんが理事長室に来るようにって」

「里見が？」

里見莉芳はこの学園の理事でもあり、信乃の後見人でもある。

「ええ。最近の信乃の様子が目に余るみたいで……お説教かもしれませんね」

「ぐっ……」

荘介の言葉に、信乃は嫌な予感しかしない。

授業中は居眠りばかりだし……時々授業中にお菓子も食べてるし……。

それから……。

「信乃？」

「……バレたら小遣いカットかも」

「そんなに悪い事してるんですか？」

「いや……別に」

荘介の言葉に、信乃は言葉を濁す。

これ以上、追及されては荘介からも説教されかねない。

「あまり長くないといいですけどね」

「そうだと……いいけど」

「今日は俺も生徒会の方に出ないと行けませんし……帰りは待てますか？」

「わかった……待ってる」

「くれぐれも怪しい人にはついていかないように、してくださいね」

「わかってるよ」

荘介の念を押すような言葉に、里見の呼び出し。


信乃の楽しい食事の時間が……どんどん気が重くなっていく気がした。


「信乃」

「え……？」

「デザートも用意したんですけど、食べますか？」

荘介が持っているのは、クッキーだった。

「作ってきたんですけど……どうです？」

「食べる！！！」


信乃は荘介からクッキーを受け取ると、幸せそうに食べ始める。


さっきほどの憂いが吹っ飛ぶ程に、信乃は嬉しそうだ。


その顔に……荘介も満足していた。



……続？