乙女ゲーム・八犬伝などの二次創作のごった煮ブログです。
荘介✕信乃
「―――信乃、その格好は何です?」
「う……っ」
屋敷へと戻ってきて、こっそりと中へ入る。
そろりと足を忍ばせていたところ、信乃は荘介に見つかった。
ものすごく間の悪いタイミングで。
「びしょびしょに濡れますけど……?」
「いや……雨に降られちゃって……」
だから、バスルームへと向かっていたのだが……。
はっきりと言って、外は台風並みの豪雨だ。
朝は降っていなかったので安心していたら、このざまだ。
「……全く、貴方ときたら……」
荘介は呆れながらも、信乃の身体を軽々と抱き上げた。
そして、そのまま中へと入り、階段を上がっていく。
「わっ……何だよっ」
「このままじゃ、床が水浸しになりますし……信乃も風邪引きますよ」
「すぐに風呂に入るから、平気だって……。荘も濡れるから……」
「いいから、大人しくしてなさい」
「………っ」
ピシャリと言われ、信乃は口を閉じるしか無かった。
荘介の静かな怒りを感じて、信乃は言う通りにするしか無い。
荘介は部屋へと信乃を連れてくると、そのままバスルームへ直行した。
信乃が服を脱いでいる間に、湯を沸かす。
濡れてしまった荘介は、己を顧みずに信乃を優先させた。
その様子に、信乃は申し訳なかった。
「……ごめん……色々…」
「いいから……早く温まってください」
「…………」
荘介は変わらない笑みを向けているので、信乃は何だか胸が潰れそうになった。
何故だろう……何か寂しい。
「信乃?」
「………」
立ち尽くしている信乃に、荘介はその顔を包み込んだ。
荘介は身を屈ませて今にも泣き出しそうな彼に、温もりを与える。
想いを伝える確かな方法で……。
想いが伝わって、信乃は自然と顔を上げた。
「………」
「怒ってませんよ。呆れは……しましたけど」
「う……っ」
「まあ……それが信乃だと思ってますから……」
「何か複雑なんだけど……」
荘介の変わらない様子に、信乃の気持ちも落ち着いてきた。
多少は複雑だけど……。
「信乃が自由にしているなら、それをどうにかするのが俺の役目ですから……」
「そういうとこ……負ける」
「お互い様です」
にこにこと笑っている荘介に、信乃もまた自然と笑みが戻ってくる。
確かな温もりがそこにはあり、信乃はそれを感じ取っていた……。
~fin~
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プロフィール
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文月まこと
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女性
自己紹介:
乙女ゲーム・八犬伝中心に創作しています。萌えのままに更新したり叫んでいます。
同人活動も行っています。
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