乙女ゲーム・八犬伝などの二次創作のごった煮ブログです。
秋庭×真奈
季節が夏を迎えると、昼夜問わずに暑い。
そして夜はそのせいで、とても寝苦しかった。
「ん……」
真奈は不意に目を覚ました。
外は暗く、寝てからまだそう時間は経っていない。
暑い日だと、どうしても眠りが浅くなる。
「暑いのか?」
不意に上から声が聞こえて、その声はただ一人しかいない。
「高範……さん?」
ぼんやりとする視界の中で、隣にいるのは秋庭とわかる。
「まだ夜明けまで大分ある。もう少し寝とけ」
「高範さんは?」
「俺ももう寝る」
そう言うと、真奈のほうへと風が吹いてきた。
それは自然の風ではなく、秋庭が団扇を自分に向けて扇いでるのだとわかった。
――そんなことしてたら、高範さんが眠れなくなるっ。
そう口にしたいのに、眠気が入り混じって思うように口に出来ない。
もしかしたら、自分が寝てる間も扇いでくれていたのかもしれない。
真奈が気にしていると、秋庭もそれに気づいたのかフッと笑った。
「さすがに扇風機とかあればよかったんだが、前にあったのは壊れてるし。新しく買えないしな」
「でも、涼しいから平気……です」
「ま、これくらいでちょうどいいのかもな。ほら、寝ろ」
秋庭がそう促すと、自然と眠気が襲ってくる。
「おやすみなさい」
「ああ。おやすみ」
真奈はそう口にして、心地よい風の中で眠りについた。
~fin~
PR
この記事にコメントする
プロフィール
HN:
文月まこと
性別:
女性
自己紹介:
乙女ゲーム・八犬伝中心に創作しています。萌えのままに更新したり叫んでいます。
同人活動も行っています。
同人活動も行っています。
pixiv
カテゴリー
リンク
カレンダー
カウンター
ブログ内検索