乙女ゲーム・八犬伝などの二次創作のごった煮ブログです。
秋庭×真奈
その気持ちを持て余してる。
――正直、何でこんなことになったのかわからない。
秋庭はぼんやりと、窓から外の景色を見ていた。
夜遅く、出歩く者などはいない。
いるとすれば相当の物好きだ。
塩害が進む世の中は、混沌としている。
治安は悪くなるばかりで、物資もままならない。
明日どうなるかわからない世の中で、秋庭はある少女と出会った。
ふすまを隔てて、寝息が聞こえてくる。
数ヶ月前から一緒に暮らすようになった少女・真奈は、自分にとって不思議な存在でしかない。。
恋人でも家族でもない、「他人」
お互いに必要以上には干渉はしない。
相手が踏み込んでいい時に、踏み込む。
それ以外には、何も言わない。
その関係が、妙に心地よかったりする。
秋庭自身も、それなりに女と関係を持っていたが、長くは続かなかった。
一時の快楽を求めて、後腐れなく、去っていく。
だが、真奈は違った。
秋庭と真奈の年の差から、そういう関係に陥ることは頭から考えていなかった。
「対象外」とでも言うべきか。
そう思っていたはずなのに…。
いつからか、真奈に関して心揺さぶられる自分がいる。
この心地よい空間をなくしたくない、自分がいる。
塩害で消える真奈をみたくない。自分がいる。
それはまるで……。
「馬鹿か……。俺は…」
秋庭は思わず呟いていたが、その言葉は暗闇と共に消えていった。
~fin~
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プロフィール
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文月まこと
性別:
女性
自己紹介:
乙女ゲーム・八犬伝中心に創作しています。萌えのままに更新したり叫んでいます。
同人活動も行っています。
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