乙女ゲーム・八犬伝などの二次創作のごった煮ブログです。
「バカップルな二人のお題」より
日も暮れた頃。
アシュヴィンが帰ってくると、千尋が小走りで駆け寄ってくる。
そんな千尋が可愛くて、アシュヴィンは自然と顔が緩む。
「アシュヴィンッ、お帰りなさいーー」
「ああ。ただいま」
笑顔で迎える千尋につられて、アシュヴィンも笑ってしまう。
「今日も変わりなかったか?」
「うん、今日は……」
話している途中で、アシュヴィンは何かに気づいた様子だ。
「アシュヴィン?どうしたの?」
「千尋…。怪我してるな」
「あ……」
アシュヴィンは目ざとく、千尋の手を取って見つめた。
その指には、わずかだが小さな傷がある。
「どうした?」
「ちょっと、引っ掛けちゃっただけだよ…。こんなの舐めとけば、全然平気だよ!!」
「………」
アシュヴィンは千尋の手を取ったまま、その指に口付けた。
「ちょ……っ!っ…」
アシュヴィンがその指の傷を舐めて、わずかな痛みと…。
一気に千尋の体温が上昇していく。
(……何か変な感じ…)
そんな千尋にアシュヴィンは平気な顔をして、口から離した。
千尋は対照的に、顔が紅くなり動けない。
「少し……赤くなってるな。…ん?どうした」
「あ……」
「あ?」
「アシュヴィンの馬鹿ーーーーーーーー」
気がつけば、千尋は大きく叫んでいた。
だが、アシュヴィンにはさっぱり意味がわからない。
「お前が、舐めとけばって言ったんだろうが…。だから、その通りにしただけだ」
「そういう意味じゃないーーっ」
その後…。
千尋はしばらくご立腹な様子で、部屋に立てこもったとか…。
アシュヴィンは理由がわからず、部屋の前で立ち尽くしていたらしいとか…。
そんな常世の一日。
~fin~
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文月まこと
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乙女ゲーム・八犬伝中心に創作しています。萌えのままに更新したり叫んでいます。
同人活動も行っています。
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