乙女ゲーム・八犬伝などの二次創作のごった煮ブログです。
「バカップルな二人のお題」より
それはある日のこと。
「何か、アシュヴィン。最近疲れてるんじゃない?」
「そうか?」
落ち着いた日の夜の事、千尋はふと気がついた。
「ええ。何だか、少し顔色が悪いみたいだけど……」
「まあ、最近忙しいからな。それも仕方がないことだ」
「でも……」
千尋の表情が曇り始めている。
だが、アシュヴィンもまた気になっていた。
「お前こそ、すぐに無理するだろうが」
「え?そうかな」
千尋は自分の話になると思っていなかったので、慌てた。
「そうだろう……。この間だって、体調悪くしたし。それに…」
「大丈夫!!だって、この国を平和で保つ事は苦じゃないから…。むしろ楽しいし」
「楽しい?」
「うん。アシュヴィンとこの国を作ってるんだなぁって……だから大丈夫なの」
「……」
「?アシュヴィン?」
急に黙ってしまったアシュヴィンに、千尋は変な事を言ったのでは?と不安になる。
「お前は……どうしてそう……」
「?」
「可愛いんだろうな」
「!!!」
アシュヴィンの思いもがけない言葉に、千尋は目を丸くする。
「何言って……んっ」
その言葉はアシュヴィンによって、塞がれていた。
「んっ……っ。ぅ……」
その口付けは激しいもので、千尋は翻弄された。
しばらくしてようやく解放される。
解放された時には、千尋は体勢を維持出来なかった。
その身体をアシュヴィンが支える。
「おっと……。大丈夫か?」
「何……で。いきなりこんな…」
千尋は少し涙目になりながらも、アシュヴィンを見つめる。
「何って。お前が可愛い事を言うから、止まらなくなった」
「!!!!」
飄々と言うアシュヴィンに、千尋は顔を紅くして固まってしまう。
「……馬鹿」
「そんなに嫌なのか?」
「嫌じゃないけど……。恥ずかしいの!!」
千尋はアシュヴィンを睨むが、大して効果はない。
寧ろアシュヴィンにとっては、逆効果だった。
「なら、もう少し優しいのがいいか」
「……」
アシュヴィンの言葉に千尋は、頷く事しか出来なかった。
その言葉通りに、次の口付けは先ほどよりも優しい気がした……。
~fin~
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文月まこと
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乙女ゲーム・八犬伝中心に創作しています。萌えのままに更新したり叫んでいます。
同人活動も行っています。
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