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乙女ゲーム・八犬伝などの二次創作のごった煮ブログです。
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Collar×Malice   柳 愛時 × 星野市香  (愛市)


――心が狭いことは自覚してる。
自覚していても割り切れないものもあるのは事実で……。
市香の休日に、事務所に訪れた彼女をもてなす。
せっかくの二人で過ごす時間なのに、どうにも複雑な気持ちでいた。
だから知らず知らずのうちに表情に出ていたかもしれない。
話をしている途中で市香がそれに気づいた。
「柳さん、どうしました?」
「あ……いや、それで」
「えーと、署に戻る途中で岡崎さんに会ったんですよ。吉成さんと一緒に……それで」
「……そうか」
話を聞きながらその光景を想像するとどうも面白くない。
他愛のない世間話をしたのだとしても……にこやかに話すその光景が堪らなく嫌だった。
「はい、笹塚さんにもお会いしましたし……元気そうでした。馬鹿とか言われましたけど……」
「……相変わらずだな」
「柳さん?」
「……」
俺の知らない彼女の時間に他の男と話している姿を想像して心が波立つ。
そもそも一緒にいる時間のほうが少ないのだから、当たり前なのだが……。
「あの……どうかしましたか?」
「いや……自分の心の狭さを反省していたところだ」
「え?」
「俺といる時に他の男の名前を聞きたくないだけ……なんて、心が狭いだろう?」
「す……すみません?」
正直に言えば呆れるだろうと思ったが、どこか市香は嬉しそうで。
「何で笑ってるんだ?」
「柳さんのやきもちが嬉しいんです。それって私のこと好きだからですよね?」
「何だ?まだ不安なのか?俺の気持ち」
「違いますっっ。でも……こうして伝えてくれるとやっぱり嬉しいんです」
「そうか?俺は自分の心の狭さに情けなくなるんだが」
「情けなくないですっ。私はすごい嬉しいから……」
そう言って微笑む彼女に俺はまた心が奪われる。
どうしてこんなことで喜んでくれるのかわからない。
けど……その笑顔で心が満たされるのも事実で。
「――とにかく二人の時は他の奴の話は無しだ」
「はいっ」
くすくすと楽しそうに笑っている市香に大人の男として負けていられない。
どうしようか――と思い巡らしていた。
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プロフィール
HN:
文月まこと
性別:
女性
自己紹介:
乙女ゲーム・八犬伝中心に創作しています。萌えのままに更新したり叫んでいます。
同人活動も行っています。
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