心の表白。

八犬伝のアニメ１１話「現身」を見て。荘介→信乃　という感じです。

『驕るのも大概にしてください　聞いていて大変不愉快ですよ　信乃』


荘介は信乃の頬を叩いて、そう言い放って出てきた。



「きっと、今頃怒ってるだろうな」

自分に対しての怒りを爆発させているのは、目に見えてわかる。

置いてきた里見の事が気がかりだったが、里見なら上手くかわすだろう。



「信乃はわかってない」

信乃が今度こそ、死んだかと思った。

あの全身が凍りつくような感じ。

眠っている信乃を見て、ダメかもしれないと思った。


だから……信乃が生きていて、どれほど安堵して……どれほど喜んだか……。

信乃はわかっていない。


それなのに……自分の命を軽く見る。


それがどうしても許せなかった。

信乃の命こそ……何より大事なのに……。



「本当に……仕方のない人です」

どれだけ不遜でも、どれだけわがままでも。

自分の心は信乃に捕らわれている。

もう離れることなんて出来ないのに……。




「さて……知らせますか」

荘介はある人物に会うために、教会へ来ていた。

今回の事件の関係者でもある……『彼女』に。


荘介は教会の扉を開いていた。


～fin～