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乙女ゲーム・八犬伝などの二次創作のごった煮ブログです。
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恋人同士。






あいつは無鉄砲で、単純でそれにすぐ突っ走る。

その度に、心配で怒鳴らずにはいられない。

それが上官の時の評価だった。

けど、その反面。

郁はすごく純粋で素直だ。

そしてそんなところが…。



「笠原さんって、普段からもっと化粧とかしたら綺麗なんじゃない?」

「何だ、急に」

夜に寮内で小牧と飲んでいると、急にそんな話を振ってきた。

「いや、さ。率直な感想だよ。普段は戦闘職種だから仕方がないけど、館内業務だったら

もっとしてもいいんじゃないかと思ってさ」

「さあな。あいつは元々そういうのが得意じゃないからな」

堂上は自分と2人でいる時でも、そこまで華美にしない自然体な郁を思い出す。

「まあ、最近の笠原さんだったら、注目浴びそうだけどね」

「どういう意味だ」

「最近綺麗になったって、男どもからの評判だよ」

「…………」

小牧の話を聞いて、堂上は渋い顔になる。

堂上の耳にもその評判は聞いている。

周囲には堂上と郁が付き合っていることは知れているため、直接には何もないが、

遠くで懸想している者も少なからずいるはずだ。

その事は、当然堂上にとって面白くない。

「で、堂上としてはどうなの?」

「何がだ」

「もっと、笠原さんに化粧してほしいとか思わないの?」

小牧はからかい口調で言っているのが、堂上にはわかる。

それがますます、堂上にとっては面白くない。

それならばもう、開き直るだけだ。

「別に必要ないだろ」

「あれ?そうなの?」

「あいつは化粧なんかしなくても、十分可愛いしな」

郁の自然体な笑顔こそ、何より可愛くて愛しい。

それでこそ、自分が惚れている郁の部分だった。

「惚気だね。いかに堂上が彼女のことを好きかわかったよ」

「煩いっ」

開き直ったものの、小牧の言葉に堂上は強い口調で言葉を切る。

その表情は照れ隠しで紅潮している。

結局、小牧の言葉を上手くかわせず、からかわれる一方だった……。



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プロフィール
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文月まこと
性別:
女性
自己紹介:
乙女ゲーム・八犬伝中心に創作しています。萌えのままに更新したり叫んでいます。
同人活動も行っています。
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