乙女ゲーム・八犬伝などの二次創作のごった煮ブログです。
道節✕雪姫
それは無くてはならない存在。
「―――ふう」
犬山道節は思わずため息が漏れる。
すると身近な彼女が道節を心配そうに見つめる。
「ああ、心配しないで……。雪姫」
道節は自分と共にある存在、雪姫へと笑いかける。
「今回もダメだったかと思ってね」
もう何回目の街からの移動。
それでも大事な『妹』は見つからない。
けれど、昔交わした約束を果たすまでは……と思い直す。
『………』
雪姫が自分を慰めるように……そっと自分の額へとくちづける。
誰にも見えない彼女だけど、それでも道節は救われていた。
「ありがとう……雪姫」
『……』
道節が笑えば、雪姫も笑う。
雪姫の笑みはとても美しく、見惚れてしまう。
1人じゃない。
雪姫がいるからこそ、自分は前に進める。
「何も情報は得てはいないけど……」
『妹』の情報は得ていないが、同時に亡くなった話も聞いていない。
だから……まだその可能性にかける。
「今度は帝都に行ってみるか……」
大きい街ならば……何か手がかりが入るかもしれない。
それに……。
「犬塚信乃に会えるかもしれないしね」
『……』
道節の言葉に雪姫が嬉しそうに反応する。
雪姫の大事な友人。
たとえ『妹』に会えなくても、信乃に会えばきっと雪姫は喜ぶだろう。
それだけでも、帝都に行く価値がある。
「行こうか、雪姫」
『…………』
道節の言葉と共に、雪姫も寄り添う。
彼女といると周囲は寒くなるが……、それでも心は温かい気がした。
~fin~
PR
この記事にコメントする
プロフィール
HN:
文月まこと
性別:
女性
自己紹介:
乙女ゲーム・八犬伝中心に創作しています。萌えのままに更新したり叫んでいます。
同人活動も行っています。
同人活動も行っています。
pixiv
カテゴリー
リンク
カレンダー
カウンター
ブログ内検索