忍者ブログ
乙女ゲーム・八犬伝などの二次創作のごった煮ブログです。
2025/04月
≪03月  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30  05月≫
[322] [401] [400] [399] [398] [397] [396] [395] [394] [393] [392
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

荘介✕信乃






それはある夜の事。

教会に引き取られて…まだ間もなかった頃の話。



自分の部屋で寝る準備をしていた荘介が、いち早くそれに気づいた。

部屋の外の物音に。

それが誰かなんて、見なくてもわかる。

「――信乃?何してるんです?」

「そ……荘?」

扉を開けると、信乃が部屋の前で座り込んでいた。

その顔は驚きのまま、固まっている。



「何でわかったんだ?」

「わかりますよ、毎日来れば……」

そう、信乃はこの部屋に毎日のように来る。

その目的はただ1つだけ……。

「一緒に寝ようぜ」

「信乃……。そろそろ1人で寝れるでしょう……」

「……いいじゃん、別にっ」

止める間もなく、信乃は荘介の部屋のベッドへと飛び込んでいた。

その光景に、荘介はため息が漏れる。

この状態から信乃を部屋から出すのは不可能だ。

毎日許してしまう自分も自分なのだが……。


さすがに……困る。

今まで深くは聞かなかったが……そろそろ原因が知りたいところだ。


「信乃……どうして毎日部屋に来るんですか?」

「んーー」

「信乃?」

「荘介の温もりがあると……よく眠れるんだ」

「…………」

その表情は何かに怯えているようで……荘介は思わず黙りこむ。

(無理もないか……)

大塚村での事があってからまだ、日も浅い。

父親も村の人間も故郷も無くてしまった。

まだ……気持ちが追いついていない。

1人では不安になってしまうのだと――。

「……仕方ありませんね」

「いいの?」

「ええ。これからは……いつでも来ていいですから……」


結局は信乃の望む通りにしてしまう。

でも……根底では自分も何かに縋りたかったのかもしれない。

それは……信乃もだろうか…?



一緒のベッドで互いの温もりを感じながら……眠りにつく。

いや……眠っているのは信乃だけだ。

その安らかな寝顔に、荘介は戸惑う。

「全く……人の気も知らないで……」

信乃への気持ちを自覚しているこっちは……一緒に寝ることは辛いのに……。

けれど……それが信乃の望みなら……叶えてやりたいと思う。

「信乃……」

荘介は信乃の額へとそっと口づける。



今はまだ……これが精一杯。


荘介は信乃の寝顔を長い間見つめながら……静かに眠りについていた。



~fin~
PR
この記事にコメントする
name
title
color
mail
URL
comment
pass   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
secret (チェックを入れると管理人だけに表示できます)

Powered by Ninja Blog    template by Temp* factory    phot by Abundant Shine    icon by cherish

忍者ブログ [PR]

プロフィール
HN:
文月まこと
性別:
女性
自己紹介:
乙女ゲーム・八犬伝中心に創作しています。萌えのままに更新したり叫んでいます。
同人活動も行っています。
pixiv
カレンダー
03 2025/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30
カウンター
ブログ内検索