乙女ゲーム・八犬伝などの二次創作のごった煮ブログです。
荘介✕信乃
「信乃…。もうすぐ朝ですよ」
「ん―――?起きる……」
荘介の言葉に、信乃はのそのそと起き上がる。
その動きはゆっくりで、全くの焦りもない。
特に何にもとらわれていない信乃は、日々の過ごし方は自由だ。
時に教会に行ったり、古那屋に行ったりとするが……。
『玉探し』があるからか、それ以外には信乃の行動は制限されない。
信乃自体が奔放だからかもしれないが……。
「ん――」
「ほら、起きるなら顔を洗って……着替えてください」
未だ布団からでない信乃に、荘介は呆れ果てる。
そんな荘介の視線を受けて、信乃はやっとベッドから起き上がった。
顔を洗って、着替えを始める。
荘介はその動作を何気なく見つめてた。
弱々しかった……信乃は、痩せ細っていた。
徐々に蝕む病魔に為す術なく、信乃は痩せていく。
それを近くで見ていた荘介は、痛々しいくらいに感じていた。
だけど……。
今でもその細さは……変わらない。
信乃がどれだけ食べ物を食べても、活発に動いても。
その身体は変化を見せない。
あの頃のままだった……。
「荘?どうかした?」
「いえ……」
動かないでいる荘介に、信乃は不思議に思ったのだろう。
着替えを終えた信乃が、荘介を覗きこむ。
「――――どうしたんだよ?」
―――その問いに答えず、荘介は無意識に行動に移した。
信乃の小さな身体を、自分の腕の中に抱き寄せる。
「そ……っ!!」
「……」
信乃は腕に込められた力が、どんどん力強くなっていくのがわかる。
まるで……その存在を確かめるように……。
信乃はそんな荘介の、されるがままになっていた。
「……」
「……」
「大丈夫だ……って」
信乃は荘介の背中へと腕を回す。
小柄な自分には広い背中を……抱き返す。
そしてポンポンとその背中を軽く叩いた。
少しでも安心してくれればいい。
その意味を込めて。
その信乃の動作に我に返ったのか、腕の力が弱まっていく。
「すみません……」
「別にいいって」
信乃は笑っていて、その中に大人の一面を垣間見た。
自分が不安な時…信乃はいつも感じ取って、その手を差し伸べて……救い上げてくれる。
それが……自分にとっての信乃。
それがどれだけ救いになっているのか……信乃はわかっているのだろうか?
信乃が荘介へと視線を合わせると、大きな声で告げた。
「お腹すいた―――っ」
「はいはい……すぐに用意しますから」
信乃の言葉で、先ほどの空気が一変される。
今日もまた……信乃と過ごす日が始まろうとしていた。
~fin~
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プロフィール
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文月まこと
性別:
女性
自己紹介:
乙女ゲーム・八犬伝中心に創作しています。萌えのままに更新したり叫んでいます。
同人活動も行っています。
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