乙女ゲーム・八犬伝などの二次創作のごった煮ブログです。
恋人同士。
――時々、困る事がある。
堂上が閲覧室へ着くと、郁が先に来ているのが見えた。
「……かさ…」
その名を呼ぼうとして、堂上は留まる。
郁が、隊員の一人と話していたからだ。
堂上が覚えてる限りで、あの男は郁に対して好意を持っている筈だ。
案の定、男の顔はだらしなくなっていた。
だが、郁はそんなことに全く気がつかずに笑顔を見せている。
その無防備さに、堂上は困る。
恋人となる前から、郁は隙だらけで。
恋人となった今も隙だらけだった。
そんな風に思っていると、郁が堂上に気づいた。
郁は一目散に、堂上に駆け寄ってくる。
「おはようございます、堂上教官っ」
「……おはよう」
先ほどとは違い、その表情はとても嬉しそうで。
それが自分に会えてだと思うと、堂上が嬉しくなるのは当然で。
郁は、あまりにも満面の笑みを見せるから、堂上は思わず……。
「お前には負ける」
「ええ!!何ですか、急に!!」
郁の頭を軽く叩いて、堂上は笑っていた。
郁はその仕草に、首を傾げるしかなかった。
この可愛い恋人には、何をやってもかなわないだろう……。
~fin~
PR
この記事にコメントする
プロフィール
HN:
文月まこと
性別:
女性
自己紹介:
乙女ゲーム・八犬伝中心に創作しています。萌えのままに更新したり叫んでいます。
同人活動も行っています。
同人活動も行っています。
pixiv
カテゴリー
リンク
カレンダー
カウンター
ブログ内検索