乙女ゲーム・八犬伝などの二次創作のごった煮ブログです。
望美が家に行くと、将臣は眠っていて・・。
「あ……寝てる……」
望美が有川家に訪問し、リビングへ行くと将臣はソファーに座っていた。
だが、将臣は夢の中。
出迎えてくれた譲は、兄の姿に呆れた。
「まったく、仕方がないな。兄さんは。せっかく先輩が来てくれたのに」
「ふふっ。大丈夫、いつもの事だから」
「すみません、先輩。俺は部活の時間なので出かけますね」
「うん、ありがとう。いってらっしゃい」
「はい」
譲は申し訳なさそうに、家を出る。
「さて…と」
望美は将臣がいるソファーの隣に座る。
望美は特に将臣を起こそうとはせず、じっと将臣を見つめていた。
「しかし、よく寝てるな」
望美が隣にいても、将臣は一向に起きる気配がない。
「以前だったら、こんな事はなかったのにな」
異世界に飛ばされてからは………。
眠る将臣に近づいても、将臣はすぐに目を覚ましてしまう。
それは常に命を狙われ、気を抜けないからだ。
油断すれば、すぐに殺される。
そういう世界にいたから…………。
そして今は、平和な自分たちの世界にいる。
「けど、将臣君。寝すぎだよね」
向こういた頃は、朝早く起きてたが、今ではすっかりだらけている。
「全く!!」
望美は慣れているとはいえ、やっぱり面白くない。
「今なら……いいかな?」
将臣を窺い、眠っている姿を確認。
そして望美は、そっと将臣に触れた。
一瞬のキス。
望美はすぐに身体を離し、その場から離れる。
離れようとしたのだが……。
「~~~!!」
先程のキスとは違い、深く口付けてくる。
望美は必死に逃れようとするが、叶わない。
ようやく唇が離れ、望美は睨みつけた。
「もう!!!!将臣君!!」
「甘いな。お前は」
真っ赤になる望美とは対照的に、将臣は飄々としている。
望美はその余裕が憎らしい。
「もー、起きてたの?」
「いや、寝てたぜ。お前が起こしたんだろ?」
「!!!!」
その言葉に、望美は何も言えなくなる。
起きない将臣に内緒のつもりだったのに、全てバレていた。
「お前からキスするなんて、珍しいからつい、な」
「ついじゃない~~」
望美にとっては些細な意地悪なつもりだったが、むしろ望美が意地悪された気分だ。
「はいはい、悪かったよ」
「将臣君、全然反省してないでしょ?」
「そうか?」
「も、離して」
望美は将臣に抱きしめられたまま、動けないでいた。
「どうするかな」
「将臣君っっ!!……んっ」
望美の言葉は続かず、将臣に塞がれた。
その甘い口付けに、望美は勝てる訳がなく……。
「将臣君の馬鹿……」
それはせめてもの望美の抵抗だった。
「そうかよ。でも、もう少し……いいだろう?」
「……………………うん」
望美は今度は目を閉じて、その時を待った。
~fin~
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プロフィール
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文月まこと
性別:
女性
自己紹介:
乙女ゲーム・八犬伝中心に創作しています。萌えのままに更新したり叫んでいます。
同人活動も行っています。
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