乙女ゲーム・八犬伝などの二次創作のごった煮ブログです。
ED後。 アシュヴィン誕生日話。
「誕生日?」
「そう!!アシュヴィンは何か欲しいものある?」
唐突に千尋から言われたのは、自分の誕生日について。
そして、欲しいものがあるかどうかを聞かれてるのだが……。
「欲しいもの……」
「?」
アシュヴィンはじっと千尋を見つめる。
これで自分の欲望のままに伝えたら、千尋はきっと激怒するに違いない。
だから、譲歩してみる。
「そうだな……。お前からの」
「私からの?」
「口づけが欲しいところだな」
「!!!!」
案の定、千尋はだんだんと紅くなり、固まってしまっている。
(あーー。やはりな)
アシュヴィンは、予想通りな反応に苦笑してしまう。
「あ……アシュヴィンッ」
「?」
「目を……閉じてくれる?」
「ああ……」
アシュヴィンは言われるがままに、目を閉じた。
千尋はそんなアシュヴィンの身体を引き寄せた。
「……っ!!」
不意に傾いた身体に驚き、程なくして唇が触れた。
アシュヴィンは驚いて目を開けると、千尋は俯いて手で顔を隠す。
「ち……千尋?」
「こ……これでいい?」
恥ずかしそうに訴える千尋に、アシュヴィンは言葉が出ない。
千尋の行動と、自分の願いを叶えてくれた気持ちに。
「千尋……」
「あ……アシュヴィン?」
アシュヴィンはどう伝えていいかわからず、思わず抱きしめていた。
千尋はその腕の中で、次第に力が抜けていく。
「喜んでくれた?」
「ああ。とても」
アシュヴィンの表情が嬉しそうなので、千尋も安心した。
自分から行動するのは気恥ずかしいが、喜んでくれた。
「おめでとう、アシュヴィンッ」
「礼をしなくてはな」
「え……?」
アシュヴィンは千尋の顔を上げて、その口を塞いだ。
「っっーーーーー!!」
その口づけからは、解放されることを許されない。
しばらくその口づけが続いた後…。
「……っ。あ……アシュヴィン……」
「行くぞ……千尋」
「え……!?」
アシュヴィンは千尋の身体をそのまま持ち上げ、そのまま歩き出す。
「ちょ……。どこ行くの!!」
「決まってるだろう?」
アシュヴィンの言おうとしていることが伝わり、千尋はその肩口に顔を埋める。
「もーーー、馬鹿」
「それは、肯定として受け取っておく」
アシュヴィンはそのまま、部屋へと向かっていった。
~fin~
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文月まこと
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自己紹介:
乙女ゲーム・八犬伝中心に創作しています。萌えのままに更新したり叫んでいます。
同人活動も行っています。
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